こんにちは。
本日は仕事も落ち着いており、非常に穏やかな気分であります。
とりあえず車に乗り秋晴れの世田谷通りをドライブしております。
今回は日記形式で思った事を綴ります。
世田谷駅近くを走っていると年齢問わず街にはお洒落な人達がたくさん目にはいります。
何歳になってもお洒落な人は若々しく、魅力的に見えます。
あー、ファッションってやっぱ良いな〜
と思いながら、自分のアパレル人生を振り返ってみました。
アパレル業界に入ってからよく思うのが
「自分はそれほど服が好きなわけじゃない。」
矛盾しているようですが事実なんです。
アパレル業界には服に人生の全てをかけるほどの熱や拘りを持っている人が沢山います。
やはりそういう人たちに比べると自分は全然だなと思います。
しかし、少なからず「ファッション」は好きです。
ファッションとは服のみの意味ではなく、文化的なものです。
お洒落でありたいとは常々思っております。
ちなみに私のファッション熱がマックスだったときは中学〜高校時代でした。スケボーブランドや古着、パンク、モード、裏原、Bボーイ全部着ました。エイリアンワークショップ、
ゲス、リーバイスデニム、ミルクボーイやポールスミス、w<、アルファヌメリック、555ファイブソウル、と1年ごとに違う服を着ていました。
しかし上京し、大学生になりファッションデザインの授業が忙しく、バイトもできずに授業に明け暮れていました。お金がないから好きな服は買えません。しかも、服が作れるようになると売ってる服の必要以上な高さによけい買う気を失っていました。
『洋服なんてこんなものか』
一種の悟りのような境地でした。
大学の授業は真剣に取り組んでいました。
私の大学の教授はモリハナエのチーフデザイナー経験後、独立しGLAYのライブ衣装を作ったりしていたスーパーデザイナーでそれはそれは厳しい人でした。
学期末の講評会。
教授が1人1人評価をしていきます。
私は人生で初めて作ったワンピースを自信満々に並べていました。
私の番になりました。
教授が一言。
「全然だめー」
そう言うとトルソーごと蹴飛ばされました。
私は愕然としました。
(確かに縫代とか飛び出してたし袖付けはシワシワだった)
ショックを受けた私は何も言えず立ち尽くしていました。
しかしそこで火がついたのです。
それから2年。必死に努力をし、卒業制作で私は優秀賞をとりました。
やったった。
人生で一番のドヤ顔をしていたと思います。
当時の私はコレクションブランドには全く興味がなく、裏原ブランド、スケーターブランド、B-BOYブラ
ンドなどにどっぷりハマっていた時期でした。
『実際に着れる服』
『かっこいいと思える服』
を求めていました。
そして就職したのはスケーターブランド、B-BOYブランド、サーフブランドを企画、製造する会社でした。
その会社に入り初めて洋服の設計図である『仕様書』を目にします。
こうゆうやつです。
こんな簡単な書類でTシャツは作れます。
このことにビックリすると共に、更に
『洋服なんてこんなものか』
と言う思いが強くなり、アパレル業界に一種の失望感を感じていました。
しかし、仕様書で描くものとサンプルとして上がってくるものがイマイチ違う。
なんか良いものが上がらない。
それはなぜか?
素材の選定。
そうです。Tシャツの仕様書は簡単に描けますが素材選びを間違えると安っぽいものになってしまいます。
または染めなどで生地に表情を与える。
など様々な要素があります。
奥が深い。
日々、仕事として洋服に触れるようになると、その奥の深さを知りました。
工場の背景や沢山の素材の種類、製品になる上での問題点や注意点、プリントや染めなどの2次加工の知識
プリントグラフィックの技術と知識。
この10年で様々な事を学びました。
そしてどこまで行っても上には上がいると知る。
この業界に10年も身を置くと各ジャンルにおいてのスペシャリスト、深い知識を持っている人たちに沢山出会います。
その人たちを見ていると『自分なんてまだまだだな』とよく思います。
アパレル業界を辞めようと思った事も何度かあります。
自分より熱量の多い人たちは沢山います。そう言う人と比べると
「自分はそれほど服が好きなわけじゃない。」
と思うこともあります。
しかし、表参道のお店に行ったり、オシャレなものを見たときに、
なにか心がワクワクするんです。
やはり好きなものは好きなんです。
そのときなんか分かった気がしました。
上とか下とか、センスが良いとか悪いとか
競うのではなく、
『好きなものは好きなんだからファッションを楽しもう。』
そう思いました。
もしアパレル業界が辛くて辞めたいと思ってしまっている人がいたら
『競うのではなく楽しむ。』
気持ちを持ってくれると嬉しいなと、37歳のおじさんが思うのです。
良い感じにまとまったでしょうか?(何言いたいのかわかりません。)
では!